【物理】なぜ距離(変位)を時間で微分すると速度になる?
こんにちは北の大学生です!
高校で物理を勉強している方なら、「距離(変位)を時間で微分すると速度になるよ」なんてことは1回は言われたことがあるのではないでしょうか。急に言われてもなんでそうなるのか理解できないですよね。
今回は現役工学部3年の私なりに、分かりやすくイメージで解説してみようと思います。(物理学科のスペシャリストではないです、すみません😢)
なぜ距離(変位)を時間で微分すると速度になるのか?
では早速解説していきます。
まず単位から納得してみましょう。
変位をx、時間をtとします。(変位というのは、位置の変化分です。位置が2から5に変化したら変位は3です。わからなければ、一旦「距離」だと思って読んでみてください)
このとき、変位を時間で微分したものは以下の式で表されます。
dxは微小変位、dtは微小時間です。これを割り算だと見ると、変位(m)を時間(s)で割っているので単位は速度と同じになりますよね[(m/s]だから)。ここでまず1回納得してもらえれば良いなと思います。というかぶっちゃけこれが全てです。
では次に、微分の定義からも考えてみましょう。
変位を時間で微分したものというのは、微小時間での、変位の変化の割合(この時間をどんどん小さくしていったもの)を表しますよね。
簡単に言うと、時間の変化に対する距離の変化なので、確かに速度になるイメージが持てます。
以上の説明でなんとなく理解していただけたでしょうか。
等加速度直線運動の基本公式の導出
物理の勉強を始めると、初期の初期で以下の3つの公式(等加速度直線運動)が出てくると思いますが、この公式たちを以上のことを踏まえて導出してみましょう。
②から導出していきましょう。この式は、
(速度)=(初期速度)+(加速度)×(時間)
という、速度や加速度の定義そのものなのでわかりやすいです。(加速度に時間を掛けると、どれくらい速度が変化したかがわかります)
ここで、上で見た通り、変位(x)を微分すると速度(v)になるということでした。裏を返せば、速度(v)の公式を積分すれば変位(x)の公式が求められますね。
ということで②式をtに関して積分すると、①が出てきます。(②の右辺を積分すると確かに①の右辺の形が出てくることを確かめてみてください)
さらに、この2式からtを消去して③式を求めましょう。
以上より、ざっくりとではありますが3つの公式が導出出来ました。物理では、微分や積分の概念を理解していると勉強がスムーズに進んだり、公式が自分で導出出来たりします。
微積を学んだ方は、ぜひ暗記ではなく、「なぜそうなるのか」を常に意識しながら勉強してほしいと思います。
今回はここまでです!
それでは読んで頂きありがとうございました🙏