国会議事堂ってどんなところ?
(サムネイルは国会議事堂にて著者が撮影)
皆さん、こんにちは。
多くの方がニュースや教科書等で見た事がある国会議事堂。
そんな国会議事堂ですが実際にはどのような役割を持ち、どのような歴史や秘密があるのか、ご存じでしょうか?
私自身「国会議事堂ってどんな所なのだろう」と疑問に感じていました。
そこで知り合いの国会議員の協力を得て、実際に国会議事堂を取材してきました。
実際に取材をした事で判明した国会議事堂の意外な事実や雑学が沢山ありました!
今回は国会議事堂について詳しく紹介していきます〜。
国会議員が居眠りをする秘密も判明!?。ぜひ最後までご覧ください〜。
目次
- そもそも国会議事堂とは?
- 3つの物を除き全て日本製
- 国会議員が居眠りする理由が判明!?
- 本会議場で発言できる議員は限られている?
- 政党=会派では無い!?
- 国会議員の控室とは?
- まとめ
(国会議事堂)
(国会議事堂にて著者が撮影)
そもそも国会議事堂とは?
まず国会議事堂について簡単に説明をします。
現在の国会議事堂は4代目となり戦前の1936年に建設されました。
国会議事堂は左右対称のデザインとなっており右に参議院、左に衆議院を有しています。※正面から見た場合。
中央にそびえ立つ高さ65メートルの塔は、奈良県の五重塔がすっぽり収まるほどの大きさとされています。
国会議事堂では、通常国会や臨時国会などの本会が開かれ、閉会中でも各部屋で国会議員同士の政策協議が行われています。
3つの物を除き全て日本製
国会議事堂の建設にあたっては、とある3つの物を除きすべての物が日本国内で調達されました。
当初、外国の建築家による設計案も検討されました。
ただ最終的には日本国内で公募が行われ、渡辺福三氏の案が採用されました。
そして国会議事堂は3つの物を除き、すべて日本製で作られているのです!。
①郵便ポスト:アメリカ製🇺🇸
国会議事堂内には複数の郵便ポストが設置されており、アメリカ製となっています。
上の階から投函すると下の階で郵便局員が回収出来るように作られています。
②ステンドグラス:イギリス製🇬🇧
中央広場や本会議場に設置されているステンドグラスはイギリス製となっています。
実際に見てきましたが非常に鮮やかで綺麗なステンドガラスでした。
③ドアノブ・鍵:アメリカ製🇺🇸
国会議事堂内のドアノブや鍵も外国製の物が使われておりアメリカ製となっています。
これら3つを除いて、建材を含めた全ての物は日本国内で調達されました。
壁や内装、椅子などもすべて国産の素材が使用されています。
(アメリカ製の郵便ポスト)
(国会議事堂にて著者が撮影※特別な許可を得て撮影しています)
国会議員が居眠りする理由が判明!?
ニュースや国会中継などで国会を見ていると、「〇〇党の〇〇議員が寝ている!」という場面を見たことがあると思います。
中には「なんで寝ているんだ?」「国会中に寝るな」と思った事がある方もいるかもしれません。
私自身も取材に行く前は「なんで寝ているんだ?」と思っていましたが、実際に本会議場に入ってみると、その理由がわかりました。
国会議事堂の本会議場は、テレビなどでは明るく見えますが、実際には意外と薄暗く自然光もあまり入りません。
これは、国会議事堂の設計当初の建築技術や安全面も影響しているようです。
また、気温も冷暖房の効き具合が微妙で、ちょうど眠気を誘うような温度設定になっているため、長時間座っていると自然と眠気を誘います。
さらに椅子は戦前の日本人の体型に合わせて作られたため、座面が小さく背もたれが直角に近い形状をしており、長時間座っていると疲れやすい構造になっています。
こうした要因が重なることで、本会議場にいるだけで強烈な眠気を感じてしまうのです。
実際に私は短い時間しか本会議場にいませんでしたが、ゆっくりと眠気がやって来ました。
眠くなる理由を改善出来ない理由
皆さん「眠たくなる空間ならば眠くならない空間に改善すれば良いのでは?」そう感じませんか?
しかし、この空間を改善するのは難しいのが現状です。
まず、国会議事堂は3つの物を除き全て日本製で作られており、建物の大規模な改修が容易ではありません。
また、歴史的な建造物であることから、現代のオフィスのように明るい照明や快適な椅子に変更することが難しいのが現状です。
特に本会議場は、建築当初のデザインを極力維持する方針が取られており、根本的な改善が難しくなっています。
もちろん、国会議員の居眠りは褒められる行動ではありません。
しかし、こうした環境の中で長時間座って話を聞いていると「誰でも眠くなってしまうのも仕方のないことかもしれない」そう感じました。
ニュースなどで国会にて議員が居眠りしている姿を見かけたら、一方的に批判するのではなく「眠気を誘う空間らしいよね」と少しだけでも理解を示してあげても良いかもしれませんね!
個人的にはオンラインで参加できるようにしてもいいのでは?そう感じました。
(参議院本会議場の様子)
(国会議事堂にて著者が撮影※特別な許可を得て撮影しています)
本会議場で発言できる議員は限られている?
ニュースなどで本会議場にて総理大臣や政党の代表が論戦を繰り広げる様子を見たことがあると思います。
しかし実は本会議場で発言できる議員は限られているのです!。
あの場の登壇するには会派に所属する一定数の議員が必要となっており、小さな会派の場合あの場に登壇する機会はほとんどありません。
また大きな政党であっても、実際に発言する議員はごく一部に限られており、ほとんどの議員は自席で賛成・反対の意思を示すだけとなっています。
つまり、テレビで見るような熱い論戦は一部の議員しか行えず、多くの議員は議場にいるだけなのです。
政党=会派では無い!?
国会のニュースや討論の場面で「〇〇党」「〇△党」という言葉をよく耳にしますが、実は「党」と「会派」は必ずしも同じものではありません。
外から見ると同じように見えるかもしれませんが、国会運営の中では異なる顔を持っています。
会派とは?
「会派」とは、国会内で活動する議員グループのことを指します。国会内では、議員が単独で動くのではなく、グループを形成して活動します。
このグループを「会派」と呼びます。基本的に同じ政党に所属する議員が会派を作ることが多いですが、例外もあります。
政党と会派の違い
政党は、国会の外でも活動する政治団体であり、選挙や政策立案などの場面で国民と直接関わる組織です。
一方、会派は国会内の運営に関わるためのグループであり、国会のルールに従って編成されます。
例えば、異なる2つの政党が、国会内では1つの会派を作ることもあります。
これは、国会での発言権を強めたり、委員会での議席配分を有利にするために行われることが少なくありません。
逆に同じ政党に所属していても、異なる考えを持つ議員が別の会派を作ることも可能となっております。
国会議員の控室とは?
国会議事堂には、各会派ごとに「会派室」と呼ばれる控室が設けられています。
この控室は、本会議が始まる前の待機場所として使用されるほか、党の方針を決定する議員総会が開かれる場でもあります。
控室の広さや設備は会派の規模によって異なり、大政党の控室は広く複数の部屋が割り当てられているのに対し、小さな会派の控室は比較的コンパクトなつくりになっています。
会派室では、議員が本会議や委員会に向けた打ち合わせを行い、議案の確認や政策の方針を決定する場として使われます。
会派が会議を開いたり、所属議員同士で意見交換をしたりすることもあります。
ここで議員総会が開かれることも多く、党としての最終的な賛否を決める重要な役割を果たしています。
国会運営を円滑にするための拠点であり、国会の裏側で活発な議論が交わされる場でもあります。
(会派室の様子。大きな会派(自民党など)ならさらに広い部屋となる。)
(国会議事堂にて著者が撮影※特別な許可を得て撮影しています)
まとめ
このように国会議事堂は、日本の政治の中心として長年機能してきた建物であり、その内部には公にはあまり知られていない多くの秘密が存在します。
また3つの物を除き全て日本製なこと、本会議場が眠たくなるような空間であること、本会議場で発言できる議員が意外と少ないことなど、実際に訪れてみることでわかることがたくさんありました。
国会議事堂は誰でも参加可能なツアーも開催しており、無料で見学をする事が出来ます。※回れる箇所、写真撮影共に制限があります。
機会があればぜひ1度、国会議事堂に訪れてみてはいかがでしょうか?
次回は「国会議員のオフィス?」議員会館を紹介します〜。
最後までありがとうございました!