水素エンジンとカーボンニュートラルの未来①
(サムネイルは富士スピードウェイにて著者が撮影)
こんにちは、前回までは「カーボンニュートラル燃料」に焦点を当て、話してきましたがこれからは、「水素エンジン」「電気自動車」「ハイブリッド」などなどさまざまな選択肢について詳しく話していきたいと思います。
今回は、カーボンニュートラルを目指す中で注目を集めている「水素エンジン」について、そのメカニズム、メリット、そしてデメリットを深掘りしていきます。
水素エンジンと聞いて皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか?
多くの方が、静かな燃料電池車を思い浮かべるかもしれません。しかし、水素エンジン車には実はエンジン音が存在します。これには多くの人が驚かれることでしょう。
実は、水素エンジンとは、従来のガソリンエンジンの燃料を水素に置き換えたものです。これにより、従来のエンジン音を保ちつつ、カーボンニュートラルな運転が可能になります。
水素エンジン音ぜひご覧ください!(著者のXにて公開中)
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水素エンジンの最大のメリットは、排出されるのが水蒸気とごく少量のエンジンオイルのみであること。つまり、二酸化炭素を排出しないという点です。これは、カーボンニュートラル達成に向けて非常に重要な特徴です。
さらに内燃機関を使用するので既存の技術を利用でき、雇用も守ることができます。
現在進行中のプロジェクトには、走行する車自体が空気清浄機のような役割を果たし、走行することで周囲の空気をきれいにするというものもあります。これは、走れば走るほど環境に良い影響を与える革新的な技術です。
水素エンジン搭載GRカローラH2concept
(富士スピードウェイにて著者が撮影)
Co2を吸収するフィルター
(富士スピードウェイにて著者が撮影)
しかし、水素エンジンにはまだ課題も存在します。例えば、現在のところ、走行距離が従来のガソリン車に比べて短いという点が挙げられます。
また、エンジンを使用するため、ヨーロッパ諸国のように「カーボンニュートラル」を表向きの理由としつつ「日本車潰し」の内燃機関を潰そうとしてくる政治的な動きが邪魔になってきます。(カーボンニュートラル燃料と同じ問題ですね!政治的圧力は…)
「敵は炭素であり内燃機関ではない!」これを認識して欲しいです!
それでも、水素エンジンは既存の自動車技術を活用できかつ電気インフラが整備されていない地域など、にとっては尚更有効な手段となります。さらに既に走っている車を少し改造するだけで、よりエコな選択肢へと移行できるという大きなメリットがあります。
これは、電気自動車への完全移行が難しい現状を鑑みると、非常に意味のある選択肢です。(既に走っている車を少し改造するだけと言いうのは電気自動車と比べてという意味です)
さて、日本では、トヨタ自動車が2021年に水素エンジンを搭載したモータースポーツへの参加を発表しました。当初は疑念の声もありましたが、今では同等のカテゴリーの車両と競争できるレベルまで技術が進化しています。
このように、日本の技術力と革新性が、水素エンジンの進化を支えています。
2021年世界初水素エンジンでレースに参加した時のH2カローラ
(引用元はこちら)
最後に、水素エンジンはただの新技術ではありません。日本の自動車産業における約550万人の雇用を守り、環境負荷の低減を目指すための重要なステップなのです。今後も水素エンジンの進化に注目し、その可能性を最大限に引き出していく必要があります。
今日はここまでですが、次回はこのトピックをさらに掘り下げ、水素エンジンの可能性について詳しくお話ししようと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。