徒歩数分!?アメリカとロシアが近すぎた
皆さん、こんにちは。
現在、世界を代表する大国のアメリカとロシア。
この2国は、広大な国土と核兵器を有する「超大国」として認識されている方が多いと思います。
そして歴史の授業などで、冷戦時代を通じて両国が対立していたことを学んだハズです。
その影響で「アメリカとロシアはとても離れた場所にある」という印象を持っている方も多いのではないでしょうか?
実際、アメリカの首都ワシントンDCとロシアの首都モスクワは、約7800キロも離れています。
しかし、実は「アメリカとロシアは徒歩数分で行き来できる」ことを知っていますか?
今回は徒歩数分で行き来が可能なアメリカとロシアの領土について紹介していきます。
アメリカとロシアを徒歩数分で行き来できる場所とは?
アメリカとロシアを徒歩数分で行き来できる場所、それはベーリング海峡にあるダイオミード諸島です。
ベーリング海峡の中央付近に、この2つの島が並んでいます。
1つはアメリカ領の「リトル・ダイオミード島」、もう1つはロシア領の「ビッグ・ダイオミード島」です。
この2つの島の距離、最も短い場所でわずか3.8キロメートル!
つまり、徒歩数分で到達可能な距離なのです。
冬になれば「徒歩」で渡れる!?
皆さん「とは言っても2つの島は海に隔てられているのだから徒歩で渡るのは無理じゃない?」と思われたかもしれません。
確かにこのリトル・ダイオミード島(アメリカ領)とビッグ・ダイオミード島(ロシア領)は普段海に隔てられており、徒歩で行き来することは物理的に不可能です。
しかしこの2つの島がある場所を思い出してください。場所は極北のベーリング海。
冬になると海が完全に凍りつき、物理的には徒歩で行き来することが可能になるのです!
実際に、2006年には世界を旅する冒険家がこの氷の海を徒歩で渡り、ロシア領のビッグ・ダイオミード島からアメリカ領のリトル・ダイオミード島を徒歩で渡った記録も残っています。
ただし、これは非常に危険な行為であり、現在アメリカ・ロシア両国ともにこの島間の行き来は現状禁止されています。
したがって、アメリカとロシアを徒歩で行き来することは「物理的には可能だが、実際には不可能」というのが現状です。
約3.8キロで21時間の時差!?
さらに面白いのは、この2つの島の間に日付変更線があることです。
そのためリトル・ダイオミード島(アメリカ領)とビッグ・ダイオミード島(ロシア領)の間には、21時間の時差が存在します。
つまり、リトル・ダイオミード島(アメリカ領)からビッグ・ダイオミード島(ロシア領)を肉眼で見ると「21時間後の未来を見ている」ことになるのです。
たった約3.8キロしか離れていないのに、そこには21時間の時差が存在するというのは、とても不思議ですね。
それぞれの島にある生活
現在リトル・ダイオミード島(アメリカ領)には数十人の住民が生活していますが、ビッグ・ダイオミード島(ロシア領)には軍関係者以外の居住はありません。
そのためビッグ・ダイオミード島(ロシア領)に一般人が観光で訪れることはできません。
そして、当然ながら両国の国境管理は非常に厳しく、島間を自由に行き来することは事実上不可能なのです。
まとめ
このように、アメリカとロシアは、首都同士は約7800キロも離れていますが、実は3.8キロしか離れていない地域・領土が存在し、物理的には徒歩で渡ることが可能な場所があります。
今回はアメリカとロシアの事例を紹介しましたが、世界には他にも「この国とこの国ってそんなに近いの!?」と驚くような場所がたくさんあります。
興味を持った方はぜひ、地図や地球儀を眺めながら調べてみてはどうでしょうか?きっと新しい発見が待っていますよ!
最後までありがとうございました。